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税務調査 注意点

税務調査官の指摘に不満があってもやってはいけない対応|適切な不服申立とは

税務調査は事業者にとって大きな緊張を強いられる場面だと思われます。
しかし調査官の指摘に不満がある場合でも感情的な対応は逆効果となる可能性が高いため避けなくてはなりません。
当記事で税務調査における基本的な流れと不服申立の手続きを紹介していますので、法的に認められた手続きに沿って適切に意見を主張できるよう備えましょう。

調査から不服申立までの流れ

税務調査とは、国税局や税務署の職員が納税者の事業所等に出向いて、申告内容の正確性を確認するための手続きです。
法律に基づく質問検査権を行使して行われる調査であり、申告内容に誤りが見つかった場合や申告義務があるにもかかわらず申告をしていなかった場合には是正を求められることになります。
以下にその基本的な流れを示しますので、不服申立までの一連の手順を理解しておきましょう。

事前通知から始まるのが原則

税務調査は基本的に突然行われるものではありません。
納税者に対し、調査の開始日時や場所、調査対象となる税目、期間などを事前に通知する運用になっていますので、意図的な財産隠しが疑われているなど特別の事情がない限り通知を受けるところから始まることになります。

調査当日の対応

調査当日の対応に強い不安を感じるかもしれませんが、基本的な対応の流れを知っておけば問題ありません。
まずは身分確認から始まり、その後質問や帳簿の確認などの実質的な調査へと進んでいきます。

《 調査期日に行われること 》

  • 身分証明書の確認
    調査担当者は身分証明と質問検査章を持っており、これらを提示して身分と氏名を明らかにする。
  • 質問への回答や帳簿書類の提示
    調査担当者からの質問に対しては正確に回答し、求められた帳簿書類を提示または提出する必要がある。
    虚偽の回答や検査の拒否、正当な理由なく書類提示を拒むことには法的な罰則が設けられているため注意が必要。
  • 帳簿書類の預かり
    調査担当者は必要に応じて帳簿書類を一時的に預かることがある。
    その際には預り証が発行されるため、納税者はその受領の署名と押印を行う。
    預かる必要がなくなれば速やかに返還される。
  • 取引先等への調査
    必要に応じて納税者の取引先や雇用主などに対しても調査が行われる。

税務署からの処分

税務調査が進められ、申告した内容に誤りがないと認められた場合、その旨が書面により通知されます。
一方で誤りが確認された場合、その誤りの内容と理由、金額について説明を受けた後、「修正申告」や「期限後申告」を行うよう求められます。

※このとき指摘された内容に納得できない場合は修正申告等を行わない。修正申告等を行った場合、当該修正申告等に関する再調査の請求や審査請求はできません。更正の請求(本来より多く申告してしまっていた場合の訂正)は可能。

そしてそのまま修正申告等に対応しなければ、税務署長が更正または決定の処分を行います。

不服申立の手続き

税務署長が行った処分に納得できない場合に備えて不服申立の手続きが用意されています。
処分の通知を受けた日の翌日から起算して3ヶ月以内という期限がありますが、その期限内であれば次のいずれかを選択することができます。

不服申立の手段
再調査の請求・国税通則法に基づく、処分の見直しを求めるための簡易な事後救済手続き。
・税務署長などに対してその処分の取消しや変更を求める。
審査請求・国税不服審判所長に対して、税務署長の処分が正しいかどうかを審理してもらう手続き。
・再調査の請求の結果に対して不服があるときも、その通知を受けた日の翌日から1ヶ月以内に審査請求できる。再調査の請求から3ヶ月間反応がない場合も同様。
・審査請求から3ヶ月間反応がない場合には、裁判所に訴訟を提起できる。

審査請求の方が厳格といえますが、こちらも行政内部の審理となりますので、処分結果に最後まで納得がいかないときは裁判所を利用します。
ただしこのときの訴訟は、当該処分を知った日の翌日から6ヶ月以内に提起しないといけません。

不服があるときにやってはいけない対応

税務調査で指摘された内容に不服がある場合、以下のような対応は避けるべきです。

修正申告をしてしまう

「申告内容が間違っていて本来の納税額より少なくなっている」と指摘されると、修正申告を求められます。
しかしこの結果に納得がいっておらず、不服申立をしようと考えるのであれば、修正申告をしないよう気を付けましょう。
再調査の請求や審査請求の手続きへ進むため、修正申告を行わず更正処分の通知を待ちます。

感情的になって反論してしまう

税務調査では、冷静かつ論理的に反論することが大切です。
感情的になると、誤解を招いたり、不必要な対立を生み出したりするおそれがあります。
強く訴えかけても状況は良くならないどころか悪化する可能性の方が高いため、落ち着いて事実の主張と証拠の提示に努めましょう。
具体的な手法については税理士に相談すると良いです。

虚偽の説明をしてしまう

虚偽の説明は絶対にしてはいけません。
税務調査においては正確な情報を提供するようにし、状況を良くしようと嘘をつくことは必ず避けましょう。
虚偽の説明をしたことが原因となり刑事罰を受ける可能性もあります。

適切な手続きによらず拒絶を続ける

税務調査の結果に不服がある場合は、適切な手続きを通じて異議を申し立てることが重要です。
手続きを無視してただただ拒絶を続けることは法的にも効果的ではなく、逆に不利益を招く可能性があります。

不服申立のルールに注意

税務調査の結果に不服がある方に向けて、再調査の請求や審査請求、訴訟などの手段が残されています。
これらの仕組みは法令に基づく厳格に運用されており、不服を申し立てるにも期限を厳守するなどルールに従わなければなりません。
必要書類も揃え、処分の結果を覆すための資料なども準備する必要があるでしょう。

訴訟に発展する可能性もありますし、対応に困る場面も出てくることでしょう。
そんなときは税理士など専門家の支援を得ることが有効です。
不服申立の方法や有力な証拠書類の準備など効果的なサポートしてくれます。

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